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研究会概要

プレテンション・プレキャストウエブ橋研究会はプレテンションウエブを用いたプレストレストコンクリート(PC)橋建設工法の調査、研究、開発、および普及を図る目的で平成16年7月に設立されました。以来、橋梁工事に携わる企業の能力を結集し、プレテンション・プレキャストウエブ橋の普及と開発に取り組んでいます。



挨拶
 

プレテンション・プレキャストコンクリートウエブ工法は、今から70年程前の1947年から1951年にわたり、フレシネーによってパリ郊外のマルヌ5橋の建設に全面的に採用されました。スパン74m、幅員8.4mで下フランジがアーチリブを構成したこれらの橋は、独特の美しさを持つ画期的な橋梁であり、長さ2mのプレキャストセグメント合計960個(各橋6主構で構成され1主構あたり32個のセグメントからなる5橋分)にすべてプレテンションウエブが用いられたのです。その後1977年にセーヌ川に架けられたスパン320mのPC斜張橋であるブロトンヌ橋にもプレテンションウエブが全面的に採用されましたが、それ以降はポストテンション方式が発展したためか殆んどこの工法は用いられてきませんでした。

しかしながら、20世紀末の日本国内では、品質とコストへの更なる対策として、プレテンションウエブに関する関心が高まり、社団法人プレストレストコンクリート技術協会(現・公益社団法人プレストレストコンクリート工学会)では委託による調査研究委員会を設立して2003年にこの工法に関する設計施工ガイドライン(案)を取り纏めました。

このような動きの中で、2004年には関係各位のご努力によりこの研究会が発足いたしました。この研究会の活動の成果が実を結び、新名神高速道路の錐ヶ瀧橋(2007年)でウエブの一部に初めて採用され、東名高速道路(改築)の中新田高架橋(2008年)の建設では本工法が全面的に採用されて一躍この工法が橋梁界の注目を集め、これまでに4橋の施工実績があります。
近年では、2016年6月に国土交通省において、産官学から成る「橋梁等のプレキャスト化及び標準化による生産性向上検討委員会」が設置され、建設現場における生産性向上を図るものとして、建設現場における鉄筋組立て作業及び型枠作業の削減につながるコンクリート橋梁部材等のプレキャスト化に向けた検討が行われました。2018年6月には「コンクリート橋のプレキャスト化ガイドライン」が取り纏められ、改めてプレキャスト技術の必要性が認識されています。

プレキャスト技術は生産性や品質の向上が可能となる工法であり、今後の技能労働者不足に対しても有効な解決策になると期待されております。本研究会がその一助になるよう、調査、研究、開発ならびに本工法の普及に努めて参ります。

 

2022年7月

プレテンション・プレキャストウエブ橋研究会
会長 内野 英宏




研究会員

株式会社安部日鋼工業
  ドーピー建設工業株式会社
  株式会社IHIインフラ建設
川田建設株式会社 株式会社日本ピーエス 株式会社富士ピー・エス
極東興和株式会社 株式会社ピーエス三菱 三井住友建設株式会社
オリエンタル白石株式会社